長寿大国にっぽん。
できることなら健康で長生きしたい!というのが、誰しもが願う本音でしょう。そのためには、日々のケアも必要です。皆さんは、何か健康のために毎日続けている習慣はありますか?
中医学の診断法に「四診(ししん)」というものがあります。
「望診(ぼうしん)」
「問診(もんしん)」
「聞診(ぶんしん)」
「切診(せっしん)」
という四つの診断法です。
これらを総合的に判断して、気・血・水の過不足や流れ、各臓腑の機能状態を把握することで、病気の本質である「証(しょう)」を見極める方法です。
この中で、皆さんも自分でできる体調チェックが「望診」と「問診」です。
この「望診」の中に「舌診(ぜっしん)」という中医学のキーポイントになる診立てがあります。
例えば、毎朝、鏡を見る際に「舌のチェック」を行う・・・舌には自分の体調の状態が反映されていることをご存知でしょうか?
「舌はカラダの鏡」と言われ、体調によって日々変化しています。毎日観察することで、その日の体調やカラダの変化、現在の体質や病気の兆候も読み取ることができるのです。
舌の色が淡いピンク色で、白い舌苔(ぜったい)に薄く覆われており、適度に潤っている舌が健康体の舌です。子供たちは、このような舌質・舌苔が多いです。
舌は体調を映す鏡であることから「健康のベロメーター」とも言われています。
舌苔を苔ブラシで取り除く方がいらっしゃいますが、これは好ましくありません。苔がぶ厚いということは、胃の中に腐熟物や水分が停滞している証拠。
食べ過ぎ・飲みすぎ傾向のタイプに多くみられます。また、舌の周囲に歯の跡がある場合は、脾胃虚弱タイプで、体もむくみ易い傾向にあります。
表面の舌苔を取り除くのではなく、体内にある老廃物を排泄させましょう。
また、舌の赤みが強く、薄く痩せて、舌苔はあまりなく、舌面に裂け目がある場合はカラダの体液不足で口渇やほてり、ドライシンドローム(ドライアイ・ドライマウス・ドライスキン・ドライバジャイナ)が生じやすく、長期間化学薬品を服用している場合にも多く見られる舌象です。香辛料やアルコール、コーヒーは控え、野菜・果物・穀類を摂取し、夜更かしを慎みましょう。
舌に紫色の瘀斑や瘀点がある場合は、気血の流れが悪く、瘀血が内臓や血中に溜まっているタイプです。舌の裏には、二本の太い紫色の静脈が怒張していることもしばしばです。
病気の前段階である「未病」。この病気の芽の状態が舌には必ずあらわれます。
毎日、自分の舌をチェックする習慣をつけて健康づくりに役立てましょう。
【香川の健康アドバイザ 尾崎公美】お問い合わせは、TEL0877-98-2037迄。