桜も開花し、春真っ盛り!色とりどりの花々や木々の緑が目にも鮮やかなころとなりました。
そんなウキウキするような季節なのに、厄介な目のトラブルでお困りになったことはありませんか?かすみ目や涙目はもちろんですが、鬱陶しい「飛蚊症(ひぶんしょう)」を経験された方も少なくはないでしょう。
「飛蚊症」は、明るいところを見たり、青空を見上げたりした際に、目の前を黒い蚊のようなものがブンブン飛んでいるように見えたり、糸くずのようなものが浮かんで視線をやる方へ流れたりする症状のことです。
私たちの眼球の中には、「硝子体」というゼリー状の透明の液体が詰まっているのですが、角膜と水晶体を通って外から入ってきた光は、この硝子体を通り抜けて網膜に到達します。この際に硝子体に生じた濁りが、影として網膜に映ってしまうのです。その影は、眼球の動きに伴い移動するので、非常に鬱陶しく感じます。
これらの原因として、
① 肝腎陰虚タイプ:
中高年に多いのですが、肝腎の栄養不足でめまい、耳鳴り、視力低下、不眠、足腰がだるく痛む、虚弱体質
② 気血両虚タイプ:
女性や若者にもよく見られ、気血の不足により目が栄養されず、かすみ目、眠りが浅い、気力不足、手足が冷える
③ 瘀血タイプ:
30代以降に多いとされ、顔色や唇の色が黒ずんでいる、目の奥が痛む、血液循環不良で血液に汚れがある
④ 湿熱タイプ:
目が充血しやすく、かゆみを伴い、目やにがよく出る、口の中が苦い、体が常にだるく慢性疲労傾向
などが挙げられます。
飛蚊症の裏には、網膜剥離や眼底出血などが潜んでいることもあるので、まずは眼科医の検診が必要ですが、特に問題がなければ先に示した要因、特に老化現象のひとつであることを踏まえた上での対処法が必要になってきます。若くして発症した場合は改善の可能性もあり、老化現象による場合でも気にならない程度まで改善できるかもしれません。
肝と腎を滋養すること、充分な血液を肝臓で蓄えることが大切で、桑の実・松の実・クルミなどの木の実類やアントシアニンを含むベリー類・ゴマ・ブロッコリー・カボチャ・オクラ・ニンジン・レバー・ウナギや鯉の胆・サケ・イクラなどを適度に摂取することをお勧めいたします。
そして、普段から怒ることを避けて笑うことを心がけ、肝臓や腎臓の働きを促しましょう。