新緑が目にも鮮やかな立夏を迎えました。
そこで、毎年恒例の「丸亀うちわ」を調達してきました。これからの暑さをしのいでいただくためのエコアイテムとして、県外・海外の知人やお世話になった方々へ「丸亀うちわ」をお贈りするためです。
“うちわ“ の生産量が全国シェア 9 割を占める丸亀市。「丸亀うちわ」の歴史は、寛永 10 年( 1633 年)四国金毘羅参りの土産物として丸金印入りの「渋うちわ」が考案されたことに始まります。そして、江戸時代中期(天明年間 1781 ~ 1789 年ころ)に、丸亀藩が藩士の内職として大いに奨励したことから「丸亀うちわ」づくりの土台が出来上がったようです。
交通の発達していない時代に「丸亀うちわ」の生産が発展した背景として、身近で材料を取り揃えられるという利便性があったようです。
竹は伊予(愛媛県)、紙は土佐(高知県)、糊(ノリ)は阿波(徳島県)というように、材料の産地が讃岐(香川県)の近くにあったのです。
現在は、竹・和紙・糊・木綿糸を使い、伝統的手作業で作り上げられます。また、現在は阿波の藍染しじら織を竹に貼りつけた素敵なものもあります。
(私も実際に職人さんに教わりながら作ったことがありますが、とても楽しかったですよ。また、愛着も生まれます。)
そして、長い歴史の中で『伊予竹に土佐紙貼りて、あわ(阿波)ぐれば、讃岐うちわで至極(四国)涼しい』と現代に謡い継がれています。
丸亀うちわの特徴は、柄と骨が1本の竹で作られているものが多いことで、丸柄と平柄の 2 種類があります。
全国的に有名なのは、明治に入って生産されるようになった「男竹平柄うちわ」で、平成 9 年 5 月には国の「伝統的工芸品」の指定を受けました。
現代ではプラスチック製の柄や骨のうちわが普及していますが、やはり「丸亀うちわ」からそよぐ風は絶品で、心がホッとなごみ、厳しい暑さの中にも自然の涼を感じることができます。風情が得られる夏のアイテムで、心身ともに癒されます♪