脂質異常症・肥満~食べ過ぎ・飲み過ぎ・運動不足が原因~

投稿者: | 2016年4月28日

脂肪を含む脂っこいもの・砂糖を含む甘いもの・味の濃いものなど「肥甘厚味(ひかんこうみ)」は口には美味しいものの、高カロリー且つ代謝されにくいため、体内に蓄積されやすいのは周知のとおりだと思います。

また、摂り過ぎることにより体に害をもたらす邪気ともなり得ます。

特に、春先は肝臓に負担がかかりやす時期でもあるため、肝機能が低下し、脂っこいものの代謝や過度の飲酒は、より肝臓を疲弊させ、疲れがたまりやすくなります。

おまけに、40 歳を過ぎれば体の基礎代謝が落ちて、コレステロールや中性脂肪がたまりやすくなってきます。

中でも女性の場合、閉経前後頃から、食事に注意して運動を行っているにもかかわらず、数値が改善しない、水を飲んでも太るという声をよく伺います。

代謝に見合った摂取量であれば問題はないのですが、概ね過剰摂取することで中性脂肪やコレステロールとなり、血液中に入り血液をドロドロ・ネバネバにさせ(高脂血状態の脂質異常症)、血管壁にもベッタリとへばりつく(アテローム血栓や血管狭窄症などの原因)のです。 

病的な症状が出る前に、消費エネルギー量や運動量が低下すると内臓肥満や皮下脂肪となり「肥満」という形であらわれることもしばしばです。

このように有り余った脂肪分を漢方では「瘀血(おけつ)」「痰濁(たんだく)」とみなし、邪気である汚れた血液や不要な水分や老廃物と考え、処理することを目指します。

むやみやたらと食事制限をするのではなく、ビタミンやミネラルは補い、体調を損なうことなく、体内の余剰な脂肪分を処理する能力を高めることが最善の策でしょう。

善玉コレステロール(HDL)は、肥満や中性脂肪の増加により減少し、逆に中性脂肪を減らすと善玉コレステロールを増やすことができるのです。

豆腐・厚揚げ・ゆば・納豆などの大豆製品は中性脂肪の吸収を抑え、悪玉コレステロール値(LDL)を下げることが期待できる健康食材です。

様々な異常を発症する前に、過食や過度の飲酒を控え、適度な運動や睡眠を生活の中に取り入れる工夫が必要です。