アンチエイジングと血管力

投稿者: | 2015年10月20日
icon-edit 健康長寿の秘訣は…○○力をアップさせる!

超高齢社会に突入している日本。50代以降の方々の最大の願いは、毎日健康でつつがなく過ごせること。常日頃から、自分自身や家族の健康管理はとても大切です。
秦の始皇帝をはじめ、世界各国の支配者が欲した“不老長寿・不老不死の薬”。未だ実在するわけではありませんが、老化を遅らせる薬や健康食品は存在します。
健康に老いる、美しく老いる、楽しい老後生活は、誰しもの願いだと思います。

ゆっくりと老化することは“自然エイジング”です。ところが、病気や痛み・炎症があると活性酸素を発生(体のサビ)するため老化を促進してしまいます。また、AGE(最終糖化産物;体の焦げ)が体内に蓄積されるとこれまた老化を促進させます。これらは“病的エイジング”となります。
ホメオスタシス(常に生理学的にバランスのとれた状態を維持すること)の制御がうまくいくと体調も良好で、これが崩れると未病状態となり、進行すると病気を発症します。
前回は、「老化と共に血管は老いる」というお話で、血管力が老化や疾病発症のカギを握ることをご説明しましたが「体内の臓器も老化と共に機能低下」を起こします。もちろん、遺伝(30%)や環境(70%)も少なからず老化に影響します。

そして、中医学では老化や遺伝に関わる臓器として「腎」を重要視しています。生まれてからの成長過程や中年以降の老化の速度のカギは「腎」が握ると言っても過言ではありません。老化現象は、まず目・耳・骨(歯)・血管にあらわれます。
目が見えづらくなり、耳が遠くなり、歯が抜け始め、足腰が脆くなり関節痛も生じやすくなります。そして何より命に関わる血管系疾患(脳血管疾患・心臓血管疾患など)の発病です。
“転ばぬ先の杖”ともいうべき、中医学の教え。「未病先防」とは、病気を発症してから治療するのではなく、病気を引き起こさないように、病気の一歩手前の不快症状を見極めて改善する様、手を尽くすという予防医学の考え方です。
上工(良い医者)は、未病を治す。中工(普通の医者)は、病気を治す。下工(やぶ医者)は、何も治せない。という諺があるのも、一度病気を発症すると老化を促進してしまうという現代で解明された事実があるからかも知れません。

究極の「未病先防」は、30代からの「補腎・活血」です。生命の源である「腎」を補い調整すると同時に、血液の汚れを除くことはもちろん、血管力のアップが必要不可欠となるでしょう。気づいた時がスタートの時期です。今からでも遅くはありません、健康長寿を目指して未病を防ぎましょう。