本日9月9日は、五節句のひとつ「重陽(ちょうよう)の節句です。
旧暦では、菊の花が咲く季節であることから、別名「菊の節句」とも言われています。当時は、菊の花を飾り、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わしながら、邪気を払い長寿を願い、お祝いをしていたようです。
陰陽思想では奇数は「陽」に属し、偶数は「陰」の属すのですが、9月9日は「9」が重なることから、「重陽」と考えます。
ちなみに、1月7日は七草、3月3日は桃、5月5日は菖蒲、7月7日は笹節句となります。
このころに、食べると良い食材として、食用菊や栗ご飯、秋ナスなどがありますが、いずれも季節の旬の食材として親しまれていますね。
その一方、カラダの方は?というと、夏の疲れが出始めるころで、目のトラブルを訴える方も増えてくるころです。
暑い夏に汗で流れ出た気血の消耗が、目に負担をかけているせいか、かすみ目、ドライアイ、涙目など様々な症状が出やすいようです。
最近ではパソコン、スマホやタブレット、ゲームなど、読書やTVよりもはるかに目に負担のかかる作業にかかわる時間が多いのも現代人の特徴です。
これらは、老眼や白内障の引き金にもなりやすいことから、若いころから目の養生をすることが大切です。
中国の古典で、「肝は目に竅(あな)を開ける」という言葉があり、目と肝は表裏の関係にあり、切り離して考えることはできません。
目と内臓のつながりを「瞳孔は腎、黒眼の部分は肝、白眼の部分は肺、目頭と目尻は心、瞼は脾(消化器系)というように詳しく関連づけることもできます。
【肝腎かなめ】と言われるように、肝と腎は私たちが生きていく上での欠かせない重要な生命活動を司ります。お互いに補い合う臓器でもあるのです。
目に関して言えば、腎に蓄えられた腎精は、肝と血と協力し合うことで、眼に栄養分を送り、眼の代謝と活動を促進します。
この目に良い漢方処方の中に肝心を補う「菊花」と「枸杞子」の入った「杞菊地黄丸」があります。
これは、肝腎を養うことで精血を増やし、菊花で目をスッキリとさせる清肝明目作用があります。目の症状に幅広く使えるこの処方は、別名「飲む目薬」とも言われ、中国は元より、日本でも親しまれて、多くの方々に愛用されています。大切な目を守るための逸品です。他にも鯉の肝・アワビ肉・アワビ貝殻などを主成分とするサプリメントが好評です。
【香川の健康アドバイザ 尾崎 公美】お問い合わせはこちらから