二十四節気のひとつ「冬至」。1年で一番日が短いとされる日ですが、翌日から徐々に日が伸びていくことから太陽が復活すると考えられています。それ故か運気が上向く「一陽来復(いちようらいふく)」というおめでたい日であるとも古来より言われています。
日本では、冬至に「カボチャ」を食べ「ゆず湯」に入る風習があり、縁起かつぎをしますよね。βカロテン(ビタミンA)やビタミンC/E・カルシウム・鉄分などビタミン・ミネラルが豊富な「カボチャ」を摂取することで、冬のうちに体内にエネルギーを蓄えて風邪予防や冷え性・慢性疲労・貧血などの改善を促したいと考えられたのでしょう。
また「ゆず湯」は、皮つき丸ごと「ゆず」をお風呂に浮かべて入浴することで、これまたビタミンA/C/D/Pやクエン酸など豊富な栄養素により、新陳代謝がアップしてポカポカと体が温まり、風邪や冷えを撃退するという知恵なのでしょう。美肌効果も期待でき、その香り(アロマ効果)により心身のリラックスを図ることもできます。「ゆず湯」は「湯治(とうじ)」に値することからも「冬至」にゆず湯に入る風習は意義深いものがあり、日本人の豊かな感性に触れることもできますね。
【ちょこっと豆知識(^^♪】
春の七草や秋の七草は有名ですが、【冬至の七種(ななくさ)】をご存知でしょうか?
カボチャやゆず以外にも冬至に摂ると、無病息災で新年に良い運を引き寄せられる食べ物とか・・・ご興味があれば楽しんでお試しください。
ナンキン(カボチャ)・ニンジン(人参)・レンコン(蓮根)・キンカン(金柑)・ギンナン(銀杏)・カンテン(寒天)・ウドン(饂飩)
何故、ウドンが入るのかは不思議ですが、「○ン○ン」と名の付くものが運を引き寄せるそうです!
一方、「冬至」前後に収穫が盛んな生薬として「女貞子(じょていし)」があります。
別名「冬青子」「唐ネズミモチ」とも言われる成熟果実です。オレアノリン酸・リノレン酸・パルミチン酸・グルコースなどの成分を含みます。薬理作用としては補益滋陰・養肝明目で肝・腎を補い、膝・腰を強める働きがあります。
白髪の予防や耳鳴り・めまいなど老化に伴う主な症状の緩和および予防にもなります。また肝を養うことにより目の症状の緩和に役立ちます。男性は 40 歳、女性は 35 歳を境に体力が低下してくることからも老化予防の漢方サプリとして摂り入れる習慣が中国ではあるようです。
また、「夏至」ごろから秋にかけて収穫される「旱蓮草(かんれんそう)」は、別名「鱧腸(れいちょう)」「金陵草」とも言われます。
基原はキク科の「タカサブロウ」の全草でサポニン・タンニン・ビタミンAが豊富です。徳川3代将軍家光公もこのタカサブロウのおひたしがたいそう好物だったようです。収斂性があり強壮作用に優れ、肝腎陰虚や陰虚内熱など過熱傾向にある体質や不正出血などの緩和に用いられます。更年期にありがちなツライ不定愁訴の緩和にも役立つこと請け合いです。
「夏至」と「冬至」。相対的な時期に収穫される2種の生薬が配合された漢方サプリが中高年層の間で、更年期障害や老化予防・白髪予防・かすみ目や白内障、眼精疲労などの目の症状の緩和に役立つと密かなブームになっています。
ちょっと気になる方は是非ともお試しくださいませ。