何となくうっとおしい自律神経失調症~解決策は?

投稿者: | 2015年12月25日

今年の様に温度差の激しい日が続いたり、木の芽時や季節の変わり目に発症しやすい「自律神経失調症」。巷ではよく耳にしますが、解決策がいまひとつ漠然としているため、何となく体調がすぐれず、うっとおしい思いをしている方も少なくないようです。

西洋医学的な検査でも、これと言って数値に異常が出るわけでもなく、心療内科へ行けば安定剤や睡眠導入剤を処方されることもしばしばです。本人の自覚症状はあるものの器質的な問題がないため、見過ごされやすいというのが現状です。

寝てもとれない疲れ、倦怠感、めまい、頭痛、のぼせ、目のかすみ、動悸、息切れ、焦燥感、イライラ、うつ症状、不安感が強い、集中できない、落ち着かない、物忘れがひどい、些細なことが気になるなど、その症状は多岐にわたり、日によってコロコロ変わるのも特徴です。

人に訴えても理解してもらえないことが多く余計に落ち込んでしまう人も多く、とにかくスッキリとしない不快な状態が続きます。

特に『ストレス』が原因で発症しやすくなります。ストレスと言っても様々で、

① 物理的ストレス(暑さ・寒さ・冷え・怪我・手術・放射線・騒音など)
② 生物学的ストレス(最近・ウイルスなどの病原菌など)
③ 科学的ストレス(酸素欠乏・栄養摂取の過不足・ダイエット・食品添加物・薬物・農薬など)
④ 精神的ストレス(人間関係・仕事・家事・育児・介護・看護・受験・経済的不安・社会不安・天災発生の不安など)

が主たるものです。

これらのストレスをストレスと感じないように心身の「環境適応能力」を備えることが快適に過ごすためには必要です。

このように定まらない不快な症状が多くあることを「不定愁訴」と呼びますが、中医学ではこの「不定愁訴」の症状を部分的に対応するのではなく、ひとりの人間の中で生じていることを総合的に診断して、心身のバランスを根本的に調整することを治療原則とします。自然に逆らわず、それぞれの環境や体質に応じて無理なく調整できるところが漢方薬の利点です。

例えば、気のめぐりを良くして爽やかな心(精神状態)を保つこと【疏肝理気】や神経症的な気質を改善して心穏やかに落ち着かせる【養心安心】などを基本に漢方薬で対応し、一人ひとりに合った生活スタイルや養生法(生活養生&食養生)のご提案をいたします。

従来、更年期ごろにありがちな自律神経失調症ですが、最近では過度のストレス社会になり、小学生からお年寄りまで幅広い年齢層に生じていることも否めません。できることなら、憂いのない楽しい毎日を送りたいものですよね。

一人で悩まずに、この機会に中医学の知恵でご自身の解決策を探してみませんか?