新年明けましておめでとうございます!本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
年頭にあたり、心新たに様々な想いをめぐらせていることでしょう。
「お正月」と聞いて、真っ先に思い浮かぶ食べ物は、おせち料理と何といっても『お雑煮』でしょうか?
現代においてはそう珍しくもありませんが、お餅は日本人にとって、おめでたいイメージのある食べ物です。一方、中国でもお正月に食べるお餅のことを「年糕」と言います。「年高(年々、位が高くなることを)」と発音が同じという事もあり、正月に相応しい、縁起物とされています。
日本でも、お正月のお雑煮のみならず、餅好きは多く、1 月中旬ごろには胃もたれや消化不良に悩める人が増えてきます。お餅自体は胃腸を温め、元気をつける食べ物であるのですが、胃腸虚弱や便秘をしやすい方の場合、食べ過ぎは禁物です。甘みがあり、粘っこい性質で脾胃に長く滞在し、消化されにくいのも特徴であるためです。
中医学では、食べ物が未消化のまま胃腸にたまっている状態を『食積(食滞)』と言います。それを改善するために、神麹(米など穀類の消化促進)・麦芽(麺やパンなど小麦粉類の消化促進)・山楂子(肉類や脂っこいものの消化促進)などの生薬を消化剤として摂ります。これらを併せて摂取することで、脂肪分の消化分解をも助け、食欲を増進させる働きがあります。脂っこいものをよく食べる、ついつい食べ過ぎたり飲みすぎたりする、口臭が気になる場合は、胃の中に「食滞」があることがほとんどです。
食後に臭い噯逆(げっぷ)が出る、胃もたれ、胸やけ、上腹部の膨満感などの症状がある場合を「傷食」、食べたものが消化不良で翌日まで胃の中で持たれている状態を「宿食」、宿食が長く続いた状態を「食積(食滞)」といい、いずれも食べ過ぎで消化吸収が低下している状態なのです。
思い当たる場合は、少々食べる量を控えて、胃腸を休ませてあげましょう。胃腸がスッキリすれば、思考もスッキリ・ポジティブになり気分爽快で心穏やかに過ごせるでしょう。
年頭だからこそ、身も心も軽やかに動けるよう胃腸を労わりましょう。